怒りの生産者

ワイン生産者がフランス各地で政治的活動を行っているようです
ブドウを育てることをそっちのけでなぜ抗議活動をすることになったのかといいますと、11月6日にフランス国会である決定がなされたからです

現在フランスでは物価の高騰や畑の価格の高騰が続いていて企業や労働者を悩ませています。さらに福祉社会を実現するために高い税金が様々なものに課されています。その中でフランスを代表する産業である農業を守る為に、畑のオーナーに対し収穫の時にだけ採用する臨時雇いは免税扱いとなる法律を2001年に施行しました。しかしながら11月6日に長い審議を経てこの税金免除の規定を廃止することとなったのです

シャンパーニュではこの知らせを聞いて先週、1500の生産者が抗議活動を行いました。シャンパーニュには12万人も臨時雇用労働者がいるそうです。この一人一人に対して税金がかかるとなると金額がかなり大きくなりそうです

さらに悪いことに、昨年フランスの最低賃金が大きく引き上げられたそうで、生産者は苦しい中でさらにお金をやりくりしないといけないこととなりました

今回の免税廃止に伴うコストアップがワインの販売価格にどれだけ上乗せされるのかが、我々消費者の注目となるでしょう

余談ですが、フランスはEUの他国よりも最低賃金が高く設定されていて、ブドウの収穫の時給は例えばドイツでは7ユーロ(約1021円)ですがフランスでは11,26ユーロ(約1643円)となるそうです。また、フランスでは同一労働同一賃金の原則があるので同じ畑でブドウを摘む人はみな同じ時給となるようです

 

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参考文献
decanter.com

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